2007年12月21日金曜日

実写劇場版「蟲師」

劇場版「蟲師」をDVDで見ました。
オダギリジョーがギンコを、江角マキコがぬいを演じている実写版。
公式サイト:http://www.mushishi-movie.jp/

物語は、原作の4つの話を再構成し、独自の結末で締めくくる、という作り方。原作やアニメを知らない人にとっては、面白かったのではないかと…。不思議な世界であり、ちょっとホラーちっくでもあり、人間ドラマでもあり。映像も、不可思議な現象をうまく表現していたと思う。

最初に公式サイトで出演者たちの姿を見たときには、ギンコ(オダギリジョー)やぬい(江角マキコ)の髪の不自然さが気になったけれど、映画の中で見ると、それほど違和感は感じない(それでも「あぁ、カツラだな〜」という感じには見えちゃうけれど)。

ギンコを演じるオダギリジョーも悪くない。人間ではあるけれど人とは違う能力を持っていて不思議な雰囲気を持つ人物像に、オダギリジョーはピッタリなのかも。


ただ、
……
(ここから先は、原作とアニメのファンである私の、ちょっと負の要素の多い感想なので要注意(多少ネタバレあり))
……

原作を知っている私としては「あぁ、こういうギンコもありかも」…という感じであって、あれは、私の知っているギンコとは違う。あとは、ぬいが全然違う。確かに見た目の雰囲気は江角マキコなのかもしれないけれど、私の感じていたぬいはもっと女性らしい部分がたっぷり残っていたんだけどな…。

実写版に使われていたのは、原作の「柔らかい角」「雨がくる虹がたつ」「筆の海」「眇の魚」の4つの話。ギンコの過去を描いている「眇の魚」が作品全体に少しずつ挿入されて、忘れてしまっている過去をギンコが少しずつ思い出し……結末へ……と締めくくる。

悪くない…悪くない……んだけど、「眇の魚」に【結末】を付けてほしくなかったな…というのが私の気持ち。ぬいをあんな風にいじってほしくなかったな〜と。なので、物語として「受け入れたくない」というのが大きな感想になってしまいました。

原作を知らなければ、また原作でもこの話に特に思い入れがなければ気にならないのかもしれないし、映画として1つの作品にまとめるために何らかの【結末】をつけなければならない場面で、あの話を使うのは「良い案」だとも思う。が、アタマで理解できても感情的に、あの話をいじってほしくなかった。


映像的には…「暗い!」…が感想。

超常現象を扱うのだから映像が暗くなるのは仕方の無いことなのかもしれないけれど、あれじゃ「ホラー映画」みたいだよ。そもそもホラー映画が好きじゃない私には、ちょっとホラーっぽ過ぎました。映画館に見に行かなくてよかったよ。あれを2時間以上見せられたら、ちょっと辛い。原作やアニメだと大丈夫なのは、画面が明るいから。そもそも、お話は恐いのもではないので、映像が暗くなければ全然恐い物語ではない。だから原作やアニメは好き。でも、それを実写で映像化しなくてはならなくなると、あんなふうに全体的に暗い映像になってしまうわけなのね。だとしたら、やっぱり「実写化反対!」。

それから、超常現象の表現。最初のところでは「うまく表現していた」なんて書いたけど、原作やアニメを見て、私の中で感じていた現象と比べると、全然地味。もっと、「うわ〜〜〜〜〜っ!」という驚きのある映像にしてほしかった…と思っちゃいました。ナイモノネダリなのかもしれないですけど…。

それから、「汚い」(苦笑)。
ちょっと昔の庶民の暮らし…が舞台になっているので、まぁ、衣装はあんな風に汚いのが当たり前なんだろうとも思う。それに合わせてギンコの服装も、まぁ、あんな感じなんだろうとも思う。アタマでは理解できるんだけど、私のギンコの印象は、もっと身ぎれいな感じなのね。村の人たちが着物を着ている中、原作ではギンコだけがラフではあるけれどシャツとズボンという洋風の格好をしていて、それがちょっと不思議な雰囲気を醸し出している。実写でも確かにシャツとズボンなんだけど、薄汚さのためにまわりに溶け込んでしまっているな…と。映像的に、ギンコだけ浮いてしまったら変だと言うのは判るのだけど、その変なところがギンコっぽいと感じていたのにな…とも。

…と、自分でも何を書いているのかわからないけど。

 私の中で、ギンコには色がない

人間くささは持っているけれど人間の匂いがしない、色のついたズボンを履いていてても色のない淡〜い印象しかない。その、淡い印象の人物を、実在の人物が演じているだけで違和感があるのかも。アタマではオダギリジョーはピッタリだと思うけれど、感覚的に「人間」が「ギンコ」を演じるのを許さない… という感じ?



というわけで、いちおう「見た」ことは意義があったな〜、と。
ただし、私はあまり好きになれなかったな、と。

原作コミックスは手元にはないのだけど(読んだことがあるだけ)、なんだか手元に欲しくなっちゃった。意外とギンコに惚れていたのかも。あぁ、またコミックス買っちゃうのか、私?(苦笑)

監督:大友克洋
出演者:オダギリ ジョー、 大森南朋、 蒼井優、 江角マキコ
収録時間:131分
レンタル開始日:2007-10-05

Story
漆原友紀の人気コミックを大友克洋監督が映画化したファンタジー巨編。不思議な生命体“蟲”を研究する、白髪で左目が義眼の青年・ギンコ。果てしない旅を続ける中、淡幽という少女との出会いによって彼は蟲に憑かれてしまい…。オダギリ ジョー主演。
(C)2006 蟲師フィルムプロジェクト (詳細はこちら

2007年12月20日木曜日

アニメ「風人物語」 ○

レンタルで見終わりました。

 楽しかった〜♪

監修:押井守、制作:Production I.G、ってことでレンタルのオススメにリストアップされていた作品。このメンバーだと攻殻とか思い出しちゃうけど、絵はホノボノ系。どんなアニメなんだろう〜と借りてみたら、

 すごくほんわかした「ほのぼの系」でした。

雲の写真ばっかり撮っているデジカメ部の中学生の女の子の日常の物語。友だちや、先生や、ちょっとした恋心。で、なんで「風人」(ふうじん)なのかっていうと、その「日常」の中に、ちょっと不思議な現象が含まれている。

 「風を使う」こと。

街の猫たちは、風を使って自由に空を飛んでいる。そして、先生のひとりは「風の里」出身で、風を操ることができる。それを知って、主人公を含む数人の友だちたちも風を操ることを試してみたりする。…とは言っても、SFっぽい「特殊能力」みたいな扱いじゃなくて、「口笛を吹く」程度の軽〜い能力として扱われていて、なんとな〜くほんわかな不思議感。風を使うことに焦点が当てられているわけじゃなく、普段の、ほんのちょっとした「風」がターゲット。風を切って走る陸上部の話だったり、台風の話だったり、風を使いながら缶蹴りをしている小学生の話だったり…。

大きな主題があるわけじゃない、ほんの些細な日常がほんわか描かれているのが、とても心地よい感じ。


で、絵もちょっと独特。ラフな感じのデッサンで、鮮やかな色を使って、デフォルメした映像がず〜っと続く。1つ1つが完成した絵の様。人物や猫たちはラフにデフォルメしてあったりするけれど、背景にも細かい配慮が見てとれて、映像的にもとても心地いい。


こんなほのぼのとして幸せな気分になれるアニメって少ない。

何度の見直すほどではないけれど、ほんわかした気分になりたいならオススメ。

監督:西村純二
出演者:名塚佳織、 花村レミ、 入野自由、 岩村愛
収録時間:75分
レンタル開始日:2006-07-21

Story
「第1回アニメ企画大賞」を受賞した大鳥南の原案を元に、『イノセンス』の押井守とProduction I.Gがアニメーション化した第1弾。風を操る力を手に入れた女子中学生の日常を軸に、等身大の中学生が抱える問題や悩みを描く。第1話から第3話までを収録。 (詳細はこちら

2007年12月15日土曜日

アニメ「コードギアス 反逆のルルーシュ」

リアルタイムでは、最初の数回を見そびれちゃったから…とかなんとかな理由で見てなかった作品。気になってはいたんだけど(げんしけん2でネタにされてたし(笑))、DVDは貸出中が多いし、ま〜、そのうちほとぼりが冷めたらね…なんて気長に待っていたんですよね。


がっ!

「xxxHOLiC」病が悪化し(笑)、福山潤の出演作品などをぼーっと眺めていたときに気がつきましたよ、福山潤+CLAMP(キャラクタ原案)!?ワタヌキ〜〜っ!(笑)…と。こりゃ、見なくてはならないっ!(<堪え性のないヤツ(苦笑))

でも、DVDは貸出中ばかりだし、買うのはイヤだし………はっ、そういえば、光フレッツ乗り換えキャンペーンでアニメのネット視聴代のクーポンをもらったんだったっ!

……ってことで、バンダイチャネルで一気に25話、見ましたっ!(今週、日記の更新が少なかったのは、真剣にこれを見てたから(笑))


「ロボットもの」+「学園もの」というところとか、幼なじみが敵対組織に…とか、ちょっと「ガンダムSEED」風の要素。ありがち?(ガンダムWも最初は学園ものだったしな)とも思ったけれど、そこに

 「DEATH NOTE」風味

が加えられていて、がっつり掴まれてしまいましたよ。

主人公は学園に通う、かなり頭はいいけれど、普通の学生(出生の秘密を知ると「普通の」とは言えなかったりはするけれど)。その彼が、ひょんなことから、人を操ることのできる力(ギアス)を手に入れてしまう……と、これって、デスノで夜神ライトがデスノートを拾っちゃった…って感じですよね。

そして、自らの過去の恨みをはらすため、自分の妹の幸せを手に入れるため、自らの正体は隠しつつも、その力を駆使して巧みに組織を動かしてゆく。心理戦、頭脳的戦略、そして、時には裏をかかれて追いつめられ、正体を暴かれそうになるもギリギリでその場をすりぬけていくハラハラドキドキ感。

そして、最初は「正義のため」と謳い、その行動も「正義」のレールからはずれないものだったのだけれど、正体を隠すためのウソや、小さなミスや、自らを過信する心から、だんだん行動の結果が大規模になり、少しずつレールからはずれていく…。そして、それを修正できないまま、走り続けなくてはならなくなる……というところも、なんだかデスノっぽい。

xxxHOLiCのワタヌキの声と同一人物とは思えない低音ボイスな福山くんの声の魅力も手伝って、主人公ルルーシュにクラっと来つつ一気に最終回まで視聴。幼なじみのスザクとの関係、ギアスの契約を結ぶことになった謎の少女C.C.の過去、記憶を改ざんしてしまったクラスメイトからの疑惑…… と、回を重ねるほどに絡まっていく伏線。20話ぐらいまで見たときに「いや〜、いったい、これはどんな風に終結させるんだろう?」と楽しみにしつつも、あまりにたっぷりの伏線に不安を抱きつつ、最終回……


 え? これで終わりですか?


あまりに「最終回」というには驚きの最終カットだったので、そのあとしばらくネットで検索しつづけちゃいましたよ。きっと間違いに違いない。いやOVAで出てたりするのかもしれない。……が、やっぱりあれが最終回なのね〜〜〜〜っ!(驚愕)

それに、どうやらレギュラー放送では23話までしか放送されず、残りの2話は数ヶ月後に放映されたとか? 23話で終わられたときにも、視聴者はビックリしたにちがいない。で、残りの2話も、あの終わり方じゃ、あまりにビックリですよね!!


いや〜、そうだったのか。そういうことだったのか。リアルタイムに「驚愕」を分かち合えなかったのが、とっても残念(<視点がずれてる?笑)。



春から続編が放送されるので、私も楽しみに待つことにします。おもしろかった。福山くんの声の演技がなかなかカッコ良かったし、ルルーシュという放っておけない子の今後を一緒に見守ってあげたい、なんて思っちゃいましたよ。今の時点で見ておいてよかった。これ、「あ、後編がはじまるんだって。前編見てないけど、見て見るか〜」なんて途中から見ちゃったら、きっとさっぱりわからないよね(苦笑)。




ここからは、見ていたときに気になった細かいネタ。

・C.C.の声がゆかなさん
ティア@アビスに聞こえてしようがありませんでしたよ(笑)。相手役の福山くんの声が、時にはアッシュの声に聞こえてしまったり(苦笑)。おまけに「私はずっと一緒よ」なんて言われたら、もうアビスファンにはたまらんですよ。ルルーシュがルークに見えました(笑)

・ロイドの声が白鳥哲さん!?
純朴青年声(サイ・アーガイル@SEEDとかフュリー曹長@ハガレンとか)しか聞いたことがなかったから、ちょっと奇妙なロイドの演技にビックリ〜。

・挿入歌に酒井ミキオさん
あれ〜?なんか聞いたことがある声だな〜?もしや?と思ったらやっぱり酒井ミキオさん。…あぁ、なんでわかっちゃうんだ?…と言いつつ、わかったのがちょっと嬉しい。






なんだかCLAMPにハマってるなぁ……


そうそう、xxxHOLiCの新シリーズも来春スタートなんですよね。ふふふ、春は福山くん+CLAMPが2本なんですね。あはは、楽しみだわ。

2007年12月14日金曜日

コミックス「ツバサ」1〜21巻、「xxxHOLiC」1〜12巻

コミックス「ツバサ」を一気に大人買いして21巻まで読み終わりました。

そして、「xxxHOLiC」との繋がりで気がかりなところがいくつもあったので、再び「xxxHOLiC」を最初から読み直し、さらに、「ツバサ」を『東京』あたりから読み直しました。これも偏にワタヌキのため(愛?)。

(※注※ 以降、なにやらアヤシげな予想とかを展開してしまいますが、あくまでもワタクシ個人の「現時点での」メモであることをご了承くださいませ。連載のほうは読んでいませんので、世の中の現時点でわかっていることもあるかもしれませんが、あくまでもツバサ21巻、xxxHOLiC12巻まででのたわごとです。…ということで、「あ〜それは違うよ」というのがあっても、コメントやネタバレはしないでね(といっても、コメントはオフにしてあるけど〜)。また、読んでいない方にはネタバレになるようなことも書いてしまうかもしれませんがご了承のほど。
それから、あくまでも私にとっては四月一日(ワタヌキ)が一番大切なキャラクタですので、ワタヌキ中心に話が展開し、ほかのキャラをゾンザイに扱うかもしれませんのでお許しを。)


…と、注釈↑書いたら、だいぶ満足した(なんだそりゃ?笑)。要するにワタヌキが好きよ〜って言いたかっただけなのか?(笑)

「ツバサ」は、以前、最初の数巻を読んで挫折していたんですが、ワタヌキの設定や今後が気になって全巻読むことに…。最初のほうの、いろいろな次元を旅する部分はそれほど面白くなかったんですが(実直すぎる小狼と、謎の多すぎるファイが、比較的苦手)、『小狼』が目覚めるところあたりから、かなり「xxxHOLiC」の世界に近づいてきて、そこから先は真剣に読みました。

ワタヌキがどうなるのか気になるから……。


最初に気になったのは、ワタヌキが消えないようにと、『小狼』が対価を払ったこと。『小狼』とワタヌキの関係は何なのか…。さくら姫は『小狼』とワタヌキが「似ている」という、侑子さんは『小狼』とワタヌキが「同じ」だとか「誰よりも縁が深い」という。『小狼』はクロウの血縁で魔力を持つもの。じゃぁ、ワタヌキはどんな設定なの?

さくら姫は、「夢」の世界にある羽根を求めてやってくるはずの小狼を待つために、チェストーナメントの街から「夢」の世界に行った。そして、ワタヌキは、このところ夢の世界に入り込んでいることが多い。もしかしたら、さくらの羽根を持っているのはワタヌキ? ワタヌキの両親が亡くなっていることも、自分の過去や自分の存在を思い出せなくなってきているのも、そもそもワタヌキという人間が飛王の思惑から生まれたものだったりするから? 雨童女が「存在自体があり得ない」と言ったのは、羽根の力のせい? だとしたら、分身の小狼とワタヌキは対峙しなくてはならない? そして、そこにさくらちゃんが? でも、それなら「『小狼』とワタヌキが」「似ている」というのは、どういうこと?

侑子さんは、ドウメキに卵を渡して「どうか迷わないで、その瞬間が来ても」と言った。「ドウメキくんは視なければならない、最後の瞬間を最後にしないために」とも言った。

侑子さんの言った「その瞬間」というのは、「ワタヌキが消える可能性のある【最後の】瞬間」? 『小狼』とワタヌキが対峙する瞬間を言うのなら、それは夢の中?

…でもオカシイ。「夢」の世界で物事が起こるなら、「夢」の世界にドウメキもいなければならない。でも、ドウメキの祖父の遙さんは「あの子は夢を渡れない」と言った(10巻時点)。その「瞬間」の時点では、「夢を渡れる」ようになっているのかもしれないけれど……。

そして、なんで『小狼』は、何度も「きえるな」とワタヌキに言うの?
『小狼』にとってのワタヌキはどんな存在なの〜?


む〜〜〜〜〜〜???


私にとって、分身の小狼にはあまり執着がない(すまん)。だから、もしも小狼とワタヌキのどちらかが消えるような出来事が起こったとしたら、ワタヌキに残ってもらいたいと思う。が、ワタヌキはすでにさくらちゃんを知ってしまっている。分身の小狼を求めているさくらちゃんの心を知ってしまったら、ワタヌキは自分本意な選択をできなくなる。…だからこそドウメキの「選択」が必要になるのかな…。あの、年上の女性の霊を射抜いた時のドウメキの「選択」がなければ、ワタヌキは「最後の瞬間」をむかえてしまうから?


むむむ〜〜〜〜〜????


……これからどんな風になるのかわからないけど、とにかく「ワタヌキが消えませんように」「ワタヌキが悲しむことがありませんように」「ワタヌキが普通の高校生でありますように」「ワタヌキが幸せでありますように」〜〜〜〜〜〜っ……と叫ぶだけっす…。あぁ、ワタヌキ…(なんで惚れてんだよぉ〜<自分でも謎)。


…って、全然「ツバサ」の感想になってないし(苦笑)。


そうそう、「ツバサ」の感想と言えば、ファイ。
ずっとファイが苦手だったけれど、セレス国での一件で、自ら『小狼』一行に関わろうとしたことで、やっとファイを好きになれそうです。もう一度最初から読み返したら、印象が変わるんだろうな…。右目を持っていた時の小狼も……。

2007年12月11日火曜日

アニメ「機動戦士ガンダム Ms igLoo」◎

BS11で放映していたのを録画して見終わりました。OVAとして発売されていたもののようですね。第1期が3話、第2期が3話(全6話)。

主人公はジオン公国軍の第603技術試験隊に所属する技術中尉オリヴァー・マイ。兵器の試験を担当する艦に搭乗し、実戦における兵器の性能の記録などを本国に送るという役割を果たしている。その艦に、次々と送られてくる新兵器と、その兵器に命をかけるパイロットたちの姿を、オリヴァーの視点から描くもの(期間的には0079年の最初から始まって、0080年のア・バオア・クー陥落まで)。本来なら「技術評価試験」を行っている艦であるはずなのに、戦局の変遷に伴って、評価試験という名目の実戦にかり出されていき、最後はア・バオア・クー防衛戦に敗北する…。

映像が全て3DCGで作られていて、映像を作りたいためだけの作品なのかと思っていたけれど、しっかり人間ドラマになっていて、すごくいい作品だった…というのが感想。最終回なんて、ボロボロ泣いてしまいましたよ(をを〜ん)。


私はファーストガンダムにほとんど思い入れがなくて、ただ、さらっと見たことがあるだけなのだけど、このigLooを見たことで、一年戦争の経緯をちゃんと知りたいと思ったり。ガンダム本編は、地球連邦軍側の視線だったし、ジオン軍…というと、「ワインを飲んで威張っている軍人」というイメージしかなかったけれど、Ms igLooを見て思い知らされました。

ジオンが敗戦国であるということ。
最前線の兵士たちは、否応無く命をかけて戦わなければならない、ただの1個人であったこと。

敗戦色の濃くなった戦局に巻き込まれ、個人の精一杯の力と心を出していく兵士たち。評価も終わっていない、整備もままならない、旧式の機体に搭乗させられ、それでも公国のために!…と命をかける実戦経験もない少年兵士たち。


戦争ものって、どちらの視点で見ても悲しい物語にしかならない…と。



映像が全て3DCGでできていて、最初は人間の動きなどにギコチナさを感じていたけれど、物語に入り込んでいくに従って気にならなくなりました。動きはぎこちなかったけれど、顔の表現はかなり魅力的に作られていました。個人を特定できる顔の造作になっていたし、表情にきちんと感情が表現されてました。

3DCGで作られたリアルな映像作品ということで、劇場版のファイナルファンタジーを思い起こすけれど、FFでは人物の表情が不満足だったけれど、この作品の登場人物たちの表情は格段と豊か。



ところで、脇役として出てきた、ちょっとアホっぽいお調子者テストパイロットの東洋系ワシヤ中尉が妙に気になりました。ん?なぜ?と思ったら、声が福山潤くんでした。ワタヌキ〜♪(笑)

一年戦争の歴史に興味が湧いてきたので、友人に録画してもらった劇場版のファーストガンダムもちゃんと見ようっと。

2007年12月10日月曜日

アニメ「ああっ女神さまっ 闘う翼」

TVの番組表を見ていたら、「ああっ女神さまっ」っていうタイトルを見つけたので、とりあえず録画しよう〜と思って録画して見ました。30分×2回分。

 面白かった〜。

女神と天使の信頼関係とか、螢一くんと女神たちの信頼関係が描かれていて、みんな可愛い。いいなぁ、登場人物がみんないい感じのアニメって。

って、これはいつの作品なんだろ?…って調べてみたら今回のTV放映用に制作された新作だったみたいですね。


最近、我が家では新聞も取ってないし雑誌も買ってないから紙媒体のテレビ番組表は全然ないのだけど、HDDレコーダの番組表だけでも十分番組チェックできてますね〜。むしろ、紙媒体だけだったら気がつかなかった番組までチェックできちゃってますよ。

そういえば、12月からBSデジタルにチャンネルが2つ増えましたね。ガンダムの「ms igloo」とかいうのが放送されていたので録画してみました(まだちゃんと見てないけど)。HDDレコーダ、便利〜! そして、ほんと、いろんな作品があるんだね〜としみじみ。



…って、なんだろ、この日記。…なんか、ほんとに、ゲームとアニメとコミックスが私の生活の全てって感じですね…(苦笑)

2007年12月7日金曜日

レンタルアニメ感想「銀河英雄伝説」「xxxHOLiC」「彼氏彼女の事情」「今日からマ王!」

書いていなかった感想をさっと。


■銀河英雄伝説 DVD vol.1〜28 ○

長かった〜(笑)。借りはじめてから1年かかっちゃいました。銀河系を舞台にした国家間の戦争の中で活躍した英雄たちのお話。SF戦争アニメというと1体1体の機体に焦点を当てたロボットアニメのようなものが多いけれど、これは「軍隊」とその「司令官たち」の話。戦闘も巨大な船団による戦略的なバトル。政治的な駆け引きがあったり、前線での鮮血飛び散る白兵戦があったり、かなりシビアな戦争アニメ。
私にとっては、比較的「だめ」なタイプの物語だったんですが、出演している声優の豪華さで最後まで見てしまいました(笑)。特に思い入れの強いキャラクタはいなかったんですが、銀河帝国の金髪碧眼の王子様風味のラインハルトが、最高権力を手に入れることのできた人ではありながらも、とてもさみしい人物だったことや、自由惑星同盟側のヤン・ウェンリーが、政治的にはいろいろとあったけれど、仲間に恵まれた比較的幸せな生き方をしたことに、なにやら思う所あり…ってところでしょうか。
見た目的には銀河帝国側のミッターマイヤーが結構好み(笑)。声優的にはお小姓的エミールくん(置鮎さんの美【少年】声)が何とも可愛く(笑)。自由惑星同盟のヤンの廻りの人たちの、わいわいと楽しげな会話は作品全体のなかで一番楽しめたところ。あの人たち(アッテンボローとかポプランとかシェーンコップとか)がいたから最後まで見られた、って感じかな〜。
すごく萌えた作品ではなかったけれど、見てよかった。


■xxxHOLiC DVD vol.1〜8 ◎
劇場版を見て面白かったから、原作も読んで、さらにアニメのDVDも〜。福山くん演じるところのワタヌキの演技が楽しくていい感じ。以前に原作を読んだ時に挫折してしまったことがあったのに、再挑戦で原作も十分楽しめているのは、アニメでのワタヌキの声の演技の効果は大きかったかも。
作品的には、原作の雰囲気をうま〜く映像にしていて、いい感じ。紙媒体では表現できない「ワタヌキの妙な動き」が最高!(笑) 基本的に原作のエピソードをアニメ化しているんだけれど、だからこそオリジナルエピソードがあったのが気になっていたり。第1話のエピソードは、物語へ視聴者を引き込むために作った…という意図が明確だからいいとして、9話の「ユビキリ」が気になる。この回だけ、タイトルに赤い色を使っていたし、原作にない話だし、「もしかしたらアニメオリジナルのエンディングへの布石?」なんて思いながら見ていたんだけど、結局、最後まで使われなかったし……。
来春から第2シーズンが始まるらしいので、そっちにも期待〜。
…でも、だんだん重たい話になっていくのがちょっと不安……。第2シーズンでは原作のどこまで描かれるんだろう…。


■彼氏彼女の事情 DVD vol.1〜7 △
原作(途中までしか読んでないけど)は、最初は面白い…ような気がしたけれど、だんだん好きじゃなくなっていった、という作品。アニメのほうは、【有馬くん(主人公の彼)の声を鈴木千尋さんが演じてる!それもデビュー作らしい!】…ということで借りて見てました。
鈴木千尋さんの美青年声がたくさん聞けた〜……という意味では、見てみてよかったなぁ…とは思うんだけど、作品としては……う〜〜〜〜ん……。途中で一度挫折したんですが、ここまで来たら最後まで借りよう…と、最後まで借りたけど、最後のほうは、もう、声だけ聞いてましたヨ…。
作品的に、演出が独特で、普通CM前後に使われるアイキャッチ?みたいなものを本編の中で多用してテンポ良く場面転換をしていく。たまに使えば新鮮味があって面白いと思うんだけど、あまりにも多用するので、テンポが速過ぎて感情移入できないうちにコロコロ場面が転換してしまったり、これまでのあらすじのような説明的なシーンの挿入が多過ぎて逆に話が分かりづらくなったりしていたような気が……。
場面転換にアイキャッチのような画面を使うアニメとしては、以前に見た「フルーツバスケット」を思い出す。「フルーツバスケット」のほうは、あの演出方法はかなりプラスに感じていたんだけど、監督の違いでこれだけ違いが出るものなのね…と思ってみたり。
それから、特典映像に声優さんのインタビューが入っていたのだけど、有馬くん役の鈴木千尋くんが出てこなかったのが残念……。


■今日からマ王! DVD vol.1〜5 △
ちょっと前に主人公の声が櫻井さんだ〜と驚いた、なんて日記を書いたし、頑張って見てました………、が、もうだめ〜。面白くない〜。この作品が好きな方が見ていたらゴメンね〜。私はダメみたいです。なんせ、全体がホモっぽいネタばっかりなんだもん〜(涙)。
物語としては悪くないと思うし、全体のテンポ(演出?)としてはエルハザードを思わせるようなドタバタ異世界ものという感じで悪くない……と、私なら思うはずなんですが、いかんせんキャラが……。声優さんは豪華だけど、この雰囲気のネタはダメでした。あぁ、すまぬ。