1992年10月22日木曜日

芝居「また逢おうと竜馬は言った」キャラメルボックス

キャラメルボックスの「また逢おうと竜馬は言った」を見に行った。

席はE22。張り出した舞台の正面。5列目。追加公演であったためか席の割当がうまくいっていないらしく、加藤さんの時間伸ばし前説が長い。私の前の席には後から来て、どうも席がダブルブッキングされてしまったらしい男性が座った。座高が高い…。ちくしょ〜。

聖蹟桜ヶ丘のアウラホールでは、椅子はパイプ椅子。モリエールの2倍ぐらいの小劇場。

さて、芝居の内容の方は、ちゃまが言っていたように、いつもよりもハードだった。

今回は演出が成井さんではない。劇団ショーマの高橋いさを。ストーリーの作り方、アイデアは成井さんのパターンなのだが、役者が違うことと(だぶん)演出が違うことで、ずいぶん変わった。

今回の坂本龍馬の役をこなせる人はキャラメルのメンバーにはいんばいだろう。相手役になっていた西川さんでは芝居の質が違う。西川さんと竜馬が会話するシーンで西川さんが「お百姓さんをバカにしちゃいけないんだぞ〜」と言ったひとことが、ずいぶん浮いていたと感じたのは私だけではないだろう。キャラメルの以前の芝居では、あのセリフの雰囲気は異質ではなかったけれど、竜馬役の川原和久とは相容れない感じだった。

家に帰ってから次の日、銀河旋律のビデオを見たときに思ったのだが、キャラメルボックスの役者陣はテンションが高い。その場(会場)にいると自分もそのテンションに引き込まれているらしく、気がつかなかったが、ビデオで見るとすこし鼻につく感じ。遊眠社のビデオを見た時、そう思っただろうか…。ビデオで見る芝居だから…という理由だけではないように感じた。

それに比べると川原の演技はとても自然だった。私は劇団ショーマの芝居を見たことはないけれど、両方の劇団を知っている人は、この2つの劇団の合作なんて想像もつかないのかもしれない、なんて思った。

それにしても、上川くんはいい役者になった。もちろん、キャラメル風のいい役者ではあるのだけれど…。この調子だと、西川+大森ではなく、上川+大森がメインになってしまいそう。

そういえば、今回のストーリーには「子供」が登場しなかった。成井さんのストーリーのパターンも少し変わってきたのかな……。