2008年10月3日金曜日

アニメ「神霊狩/GHOST HOUND」 ◎

WOWOWで放送された、Production I.G・士郎正宗原作のオリジナルアニメーション。私をWOWOWの視聴に誘った作品(笑)。

最近放送されていた「RD潜脳調査室」と同様にProduction I.G・士郎正宗原作ということで、不思議な感覚が面白い。「攻殻機動隊」は近未来の警察物語、「RD潜脳調査室」はネットの繋がりを「海へのダイブ」という捉え方をした作品。そして「神霊狩」は、現実世界に近い物語。宗教、幽体離脱、日本古来の神、伝承、ダムに沈んだ村に残る霊たち…といった、一般的に怪談話なんかに出てきそうな「超常現象」を比較的冷静に脳内活動として扱おうとしていて、微妙な怖さと不思議さが魅力。

平和な田舎の村。11年前に起こった誘拐事件に巻き込まれて心に傷を負った少年2人と、東京から転校してきた少年が体験していく不思議な現象。「魂抜け」という幽体離脱のような現象を通じて、少年たちが過去に田舎の村で起こった事件にの真相に触れていく。最終的には、政治や宗教や人口生命体を研究しているバイオ会社の思惑が絡んだ物語になっていくのだけれど、基本的には少年たちの視点から事件に立ち向かいながら成長、変化していく少年たちの心を描いている…って感じなのかな。

物語のベースとなる不思議な現象については、結局最後までよく理解できなかったけれど、少年たちが魅力的に描かれていて、面白かった。まわりに出てくる大人たちは、少年たちを見守る存在ではなく、むしろ少年たちよりも何も分からない存在であり、その不安定さが物語を面白くしているというのもあるのかも。

前半はWOWOWの再放送で、後半はDVDレンタルで見たわけなのだけれど、よくわからないままなので、もう一度最初から見直してみようかと思っているところ。


監督:中村隆太郎
出演者:小野賢章、 保志総一朗、 福山潤、 矢島晶子
収録時間:72分
レンタル開始日:2008-02-06

Story
『アップルシード』『エクスマキナ』の士郎正宗原作によるホラーファンタジーアニメ第1巻。“現世”と“幽世”を自由に行き来できる少年たちが大冒険を繰り広げる。キャラクターデザインは「地獄少女」シリーズの岡真里子。第1話から第3話までを収録。 (詳細はこちら