2010年12月12日日曜日

キャラメルボックス芝居「サンタクロースが歌ってくれた」

25周年記念公演、最後の演目「サンタクロースが歌ってくれた」を見てきました。

キャラメルボックス脚本・成井豊の代表作。上川隆也、近江谷太郎が、まだまだ「若手」だったころの当たり役。上川、近江谷は既に退団してしまって いるけれど、25周年ということで、今回、2人とも客演として戻ってきてくれました。主要男優3人が初演(1989年)と同じ。芥川龍之介を西川浩幸が、 太郎(のちの江戸川乱歩)を上川隆也が、警部を近江谷太郎が演じるという、キャラメルファンにはよだれものの豪華な舞台!


途中、ことあるごとに「芥川龍之介 25歳!……文学者と言うのは多少老けて見える…ってことですかね?」みたいに、既に40代半ばになっちゃた中年隊(笑)が20代を演じることを茶化したり、笑いもたっぷり提供してくれてました。

が、このところ、最前列ばっかりで見ていたという贅沢三昧をしていたワタクシ的には、今回、CSC(ファンクラブ)で取った私の席も1回後ろの方 だったこともあって、いつもの迫力を感じられなかったのがちょっと残念。一部、セリフがハッキリ聞こえない部分も。会場全体が同じ条件で見られるわけでは ないのだから、仕方ないことですけれど。でも、ある意味、中年隊(笑)のシワが見えなくてよかったとも言えるかも?(笑)


奇想天外なストーリーの芝居で、初見だったらストーリーの面白さにまず最初に目がいくのでしょうけれど、既に何度か見てしまっている私には新鮮な 驚きはなくて、それは我ながらちょっと残念。というわけで、今回私が一番面白いと思ったのは、ストーリーとは関係ない役者の動き。特に、上川くんと近江谷 くんのアドリブ(?)のボケツッコミが注目点でした。劇中、2人で行動するところの長いアドリブは、早口だった上に観客の笑い声などにかき消されて聞き取 れないところがあったけれど、もう、なんか、雰囲気だけでもめちゃめちゃ楽しめました。

そして、そのボケツッコミアドリブで、一番印象に残ったのはカーテンコールの場面。
近江谷、西川、上川の順で列中央に並んでのご挨拶。近江谷くんが紹介されて挨拶をしたときに、警部キャラで客席に投げキス(?)をいくつか投げ込 み、最後に隣にいる西川さんに1発。うわっやられた、という顔をして上川の方を振り向いた西川さんの顔から、あたかもそこに近江谷くんが放った「何か」が くっついていたかのように、つまみ上げて、汚そうに床に投げ捨てる上川くん。

なに、この、仲の良さっ!
絶妙の反応!(笑)

中年隊3人組、最高!

そして、4回(5回?)のカーテンコールに応じてくれたキャストに感謝。最後の、大森さんの挨拶が、一番、場慣れしてない感じで、いい具合にグダ グダで、それがもう、何とも言えずに可愛かった(一番場慣れしていいはずなのに!というギャップ萌え?)。大森さんのその可愛さは、奥様役になっても変わ らない個性だよなーと、ちょっと感動してみたりして。


…というわけで、芝居の感想と言うより、役者の感想になっちゃいましたね(笑)。

今後、このメンバーが揃って舞台に上がることはないのかもしれないけれど、新しい役者さんたちもどんどん育ってきているから、また新しい芝居がどんどん見られることに期待します。

別キャストのほうも見ればよかったな…と少し後悔(キャラメル以外のライブがたくさんあって、お財布ピンチだったから諦めちゃったのよね…)。しばらくは、この演目、やってくれない……だろうな……。うーん、後悔。