2011年12月15日木曜日
演劇集団キャラメルボックス『流星ワゴン』
キャラメルボックスの芝居『流星ワゴン』を見てきました。
今回も原作があるもの。前回の「飛ぶ教室」は、あまりキャラメルっぽさを感じることができず、少し微妙な気分でしたが、今回の『流星ワゴン』は成井さんの原作と言っても信じてしまうぐらいキャラメルと親和性のよい物語。
親子の絆、タイムパラドックス、SFファンタジー、少年……ほら、キャラメルボックスの出来上がり(笑)。
原作は重松清さんの「流星ワゴン」。すでに1年以上前に2011年のクリスマス公演にこの原作を演じることは発表されていて、私は発表直後に原作を読んだ。1年以上前に読んだ物語だったけれど、芝居が始まって、物語で重要な役割を果たすワゴンが舞台に登場した時に、原作の物語がうわーっと思い出されて、もう、開始1分で涙が出そうになりました。もちろん、全部を思い出していたわけじゃないから、芝居が進めば忘れていた物語がわき出してきて、パンダ目になりそうなぐらい涙があふれてきてしまいました。
これは再演して欲しい!
また見たい。
ここから先は役者さんの話。
芝居になることを知ってから原作を読んだわけですが、原作を読んでいる時から、橋本親子のお父さん役は西川さんにぴったりだな、と思って読んでました。そしたら、やっぱり橋本さんは西川さん。根っからの西川さんファンとしては、あの、優しくて気弱そうな橋本さんは最高でした。
でも、今回の芝居、さらにグッと来た役者さんがいました。チュウさん役の三浦くんと、一雄役の阿部くん。どちらも、本当にチュウさんで、本当に一雄だった。もう、原作の人物がそのまま現実に現れたような、そんな印象を受けました。そういえば、この2人、夏の『降りそそぐ百万粒の雨さえも』を見た時に、「今回の芝居でこの2人の演技が素晴らしかった」って書いたんでしたよね(→その時の感想)。土方と三鷹さん。あの芝居では、重要ではあるけれど脇役。その2人が、今回はメインの配役で、迫力の演技を見せてくれました。
それから、いろいろな役で出てきた菅野くんがなかなかいい味を出してました。ちょっと貫禄が出てきちゃった体型も、いろいろな役を演じるのに味を加えている気がしました。でも、それ以上貫禄がついちゃうと、筒井くんとかぶっちゃうね(笑)。
そうそう、それから、少年役を演じた女優さん2人にも脱帽。本当に少年みたいでした。少年を演じることができる役者さんがいると、まだ若かった頃の(っていう言い方は変?)キャラメルボックスの再来みたいで嬉しいですね。少年が出てくる演目の再演&新作、期待してます。
流星ワゴン、12/25まで池袋サンシャイン劇場で公演中。興味がある方は是非。
http://www.caramelbox.com/stage/meteor-wagon/
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